AIサイト設計ログ #01|100記事量産して成果ゼロだった判断記録

結論

AIで記事を量産してもインデックスされない・アクセスがこない——その原因は「AIの性能」ではなく「設計なしにAIを使ったこと」にあります。Jogtimeが100記事量産から思想設計型に切り替えた判断の記録を、失敗の構造と感情の動きとともに整理します。

「AIで記事を量産すれば、サイトが育つ」と信じていた時期がありました。

ChatGPTに他者が公開していた記事執筆プロンプトを使い、キーワードとターゲットを入力して記事を出力する。あらかじめ棚卸しして100個近く考えていたキーワードリストを使い、主要キーワードから複合キーワードに横展開しながら記事を量産していきました。

出てきた記事を見て、最初に感じたのは「こんなのでいいのか?」という感覚でした。

似たような記事ばかりが出てくる。キーワードを変えているのに、中身がほぼ同じ。その感覚を抱きながらも「とにかく記事数を増やせば」と信じて続けました。でも結果は、インデックスされず、アクセスもゼロ。2か月後に諦めました。

この記事は、その失敗の記録です。

なぜJogtimeを作ったのか:設計思想と立ち上げの判断記録


目次

なぜこの記録を残すのか

Jogtimeは、ビジネッツ(bizinets.biz)が「思想設計の実証サイト」として運営しているフレイル予防メディアです。

ビジネッツは「思想設計→判断→実務→成果」という設計思想を掲げています。ただし、その思想が本当に機能するかどうかは、実際のサイト運営で証明するしかありません。Jogtimeはその証明装置として機能しています。

この「AIサイト設計ログ」シリーズは、Jogtimeの設計・判断・失敗・修正の過程をリアルタイムで記録するものです。#01は「量産フェーズがなぜ機能しなかったのか」の分析記録です。


設計の前提:Jogtimeが目指すもの

Jogtimeの思想は「外出は最高のフレイル予防」です。

現役理学療法士18年の専門性を核に、フレイル予防の情報を届けるだけでなく「読者が安心して自分で行動できるようになること」を目的としています。

ビジネッツの設計思想「思想→判断→実務→成果」に当てはめると、量産フェーズはこの設計が存在しない状態でした。「思想」も「誰のための記事か」も決まらないまま、「実務(記事の生成)」だけが動いていました。


実際の数値:量産フェーズの記録

量産フェーズのデータを正直に共有します。

  • 記事数:約100記事(ランニング系・複合キーワードから横展開)
  • インデックス登録数:ほぼゼロ(サーチコンソールで個別申請を繰り返しても変化なし)
  • アクセス数:ゼロ
  • 実施期間:約2か月
  • 方法:他者公開の記事執筆プロンプトにキーワード+ターゲットを入力→出力→そのまま投稿

構造分析:100記事書いてインデックスがゼロという状態を私たちはこう見ています——記事数の問題ではなく、テーマの一貫性・EEATの欠如・内部リンクの未設計という構造的な問題が重なった結果だと。Googleにとって「評価するに足るサイト」かどうかは、記事数ではなく専門性の密度で判断されると考えています。

判断基準:2か月書き続けてインデックスが動かない → 記事追加より先に設計の問題を確認する。申請を繰り返しても設計が変わらない限り状況は変わらない。


何が失敗だったのか:設計なしAI量産の3つの欠陥

出力された記事を見て「こんなのでいいのか?」と感じた理由は、今なら構造的に説明できます。

欠陥①:テーマが未定義のまま量産した

キーワードを100個考えて横展開していたものの、「なぜJogtimeを運営するのか」「誰のどんな問いに答えるのか」という思想の定義がありませんでした。

設計がないままキーワードから記事を作ると、同じ内容が違うキーワードで繰り返されます。「ランニング 早く走る方法」と「ランニング フォーム 改善」は、書いてみると重複する内容が多い。薄い記事が量産されていく構造です。

判断基準:キーワードリストが100個あっても「思想が1文で言えない」→ テーマが未定義の量産状態。記事を作る前に思想の定義を先にやる。

欠陥②:AIに設計を委ねた

他者が公開した汎用プロンプトにキーワードを入れると、AIは「そのキーワードで検索する人に一般的に役立つ記事」を生成します。

これは「AIがサイトの設計者になっている」状態です。AIはJogtimeの思想も、読者の文脈も、専門家としての視点も知らないまま記事を出力します。結果として「誰でも書けること」を「誰でも知っているように」書いた記事になります。

判断基準:プロンプトにキーワードだけ渡して記事を出力している→ AIに設計を委ねている状態。自分の思想・読者・経験を先にAIに伝えてから記事を依頼する。

欠陥③:EEATが一切蓄積されなかった

理学療法士18年の専門性がJogtimeの最大の強みです。しかし量産フェーズでは、この専門性は記事に一切反映されていませんでした。

出てきた記事を読んでいて気づいたのは、「自分がいなくても書ける記事だ」という感覚でした。ランニングの膝の使い方について書かれていても、理学療法士として患者さんに向き合ってきた経験がどこにも載っていない。それが「こんなのでいいのか」の正体だったと思います。

判断基準:自分の経験・専門性・判断の記録が記事に含まれていない → EEATが蓄積されていない。次に書く記事は「自分にしか書けないこと」を軸にする。

重要

「AIで量産する」こと自体が問題なのではありません。「設計なしにAIに書かせる」ことが問題です。設計が整った状態でAIに依頼した記事と、キーワードだけ渡して生成させた記事は、同じAIを使っても質が根本的に変わります。

量産型SEOが評価を落とす構造的な理由については、こちらの記事で詳しく整理しています。

量産型SEOが評価を落とす理由


気づきと判断:設計変更を決めたとき

量産フェーズを諦めた後、一度Jogtimeから離れました。

転機になったのは、AIと「自分の専門性をどう活かすか」について対話したことです。理学療法士としての経験・フレイル予防への思い・読者に何を届けたいかを、AIとのやり取りの中で言語化していきました。

そのやり取りを経て設計が見えてきたとき、「もう一度Jogtimeでやってみよう」という気持ちになりました。ただし、ランニング記事ではなくフレイル予防に完全に切り替える形で。元々ランニングサイトだったJogtimeをフレイル予防サイトとして再立ち上げするのは、インデックスされていないサイトだったからこそ完全に切り替えられたという側面もあります。

設計が固まった状態でAIに記事を依頼したとき、出てきた記事を見て「AIでもこんな記事が書けるのか」と驚きました。量産フェーズで出てきた記事と、設計後の記事は全く別物でした。AIの進化もあるかもしれませんが、それ以上に「何を書くべきかを自分が判断できている状態」が変わったと思っています。


設計変更でやったこと

量産をやめてから実施した設計変更の手順を整理します。

STEP
思想を1文で定義する

「外出を通じてフレイルを予防し、高齢者が自分らしく生きる日常を支える」という思想を決めた。この1文が決まってから、書くべき記事の方向性が明確になった。

STEP
ランニング記事100本をすべてdraftに戻す

テーマの純度を守るため、フレイルと無関係な記事はすべてdraftに変更。クロールバジェットを重要ページに集中させる判断。

STEP
ハブ・クラスター構造を設計する

「フレイルとは?」「フレイル予防の基本」を最上位ハブに固定。症状・原因・チェック・外出効果をクラスターとして設計。読者の「問いの抽象度」で階層を決めた。

STEP
AIへの依頼を「設計後」に変える

キーワードだけ渡すのではなく、思想・読者の問い・自分の専門性の切り口を先に伝えてからAIに依頼する。「AIが記事を決める」から「自分が設計してAIが書く」に変えた。


この後どうなったか(継続記録)

設計変更から約2か月が経過した現時点(2026年3月)の状態を正直に書きます。

  • アクセス数:ほぼゼロ
  • インデックス登録数:32ページ(全体162ページ中)
  • グラフの変化:2026年2月18日頃からGSCのグラフが立ち上がり始めた

数値としての成果はまだ出ていません。ただ、サイトを運営するときの「やりやすさ」が設計変更前と後で格段に変わりました。何を書けばいいかが判断できる。AIとの対話が噛み合う。SEOを意識した構成が自然に出てくる。

今は特に、ハブ記事2本(「フレイルとは?」「フレイル予防の基本」)の検索表示回数がGSC上で動き始めているかどうかを週次で確認しています。ハブへのリンクが集まる構造が機能しているかどうかが、設計の正否を判断する最初の指標だと考えています。

「成果が出た」とは言えない状態ですが、「設計が機能している手応え」は確かにあります。

Jogtimeのインデックス状況の詳細はこちらで確認できます。

記事を書いてもインデックスされない4つの原因と今日できる対処法


チェック

以下の項目を確認してください。

AIへの最初の指示がキーワードだけになっていないか

→ YESなら設計なし量産の状態。思想・読者・専門性を先に整理してからAIに渡す。

思想が1文で言えるか

→ NOなら記事を依頼する前に止まる。AIに最初に伝えるのは思想であってキーワードではない。

テーマと無関係な記事が公開されていないか

→ YESならdraftに変更する。設計のノイズを除去してからインデックスを求める。

出てきた記事を見て「自分にしか書けない何か」が含まれているか

→ NOなら設計が足りていない。自分の経験・専門性・判断をAIに伝えてから再依頼する。


AIで量産したら失敗する、ということでしょうか?

AIで量産すること自体が失敗なのではありません。「設計なし」で量産することが失敗の原因です。思想・読者・専門性を設計してからAIに依頼した記事は、キーワードだけ渡した記事と質が根本的に変わります。設計があれば、AIは量産ではなく「質の高い記事を効率よく作るツール」として機能します。

設計してAIに依頼すると、本当に違う記事が出ますか?

Jogtimeでは実際に体感として「全く別物の記事が出た」と感じました。同じAIを使っているのに、設計前と設計後では読んで残るものが違います。「自分の思想がにじんでいるか」という感覚が、記事の質の判断基準になると思っています。

設計変更してから成果が出るまでどのくらいかかりますか?

現時点(設計変更から2か月)では、まだアクセスはありません。ただしインデックスは増え始めていて、ハブ記事の表示回数が動き始めているかを今週次で確認しています。「いつ成果が出るか」より「設計が正しく機能しているか」を先に確認する段階だと判断しています。


まとめ:設計から始めるAI活用の3原則

Jogtimeの量産失敗から導いた、設計から始めるAI活用の3原則です。

原則①:思想を先に定義する

AIに記事を依頼する前に「なぜこのサイトを運営するのか」を1文で決める。この1文がないと、AIは「一般的に役立つ記事」を書くしかありません。

原則②:AIに設計を委ねない

「キーワード+ターゲット+プロンプト→記事」という流れは、AIに設計を委ねている状態です。自分の思想・読者の問い・専門性の切り口を整理してから依頼することで、AIは「自分にしか書けない記事を効率よく作るツール」に変わります。

原則③:EEATを先に設計する

「誰が・どんな経験で・なぜこれを書くか」をAIに伝えることで、記事にEEATが含まれます。EEATのない記事がいくら増えても、サイトの信頼は蓄積されません。


この記録が自分のサイト設計にどう活かせるか、判断軸から確認したい方はこちらへ。

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この記事を書いた人

合同会社ビジネッツ 代表/サイト設計・事業設計コンサルタント

AI時代における「積み上がるサイト設計」をテーマに、
SEO・GEO・EEATを前提とした "設計思想からの情報発信・事業構築” を支援している。

過去には、自身の強みや興味を棚卸しし、
AIを使って100記事以上を書いたものの、
インデックスすらされずに終わるという失敗を経験。

その反省から、
「記事を書く前に、迷わないための設計が必要」
という結論に至り、現在は
『1サイト集中で、人生や実践をサイトに昇華する設計』 を実践中。

本サイトでは、完成されたノウハウではなく、
実際に考え、迷い、判断している過程そのものを公開している。

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