ビジネスの世界において、いかに人に行動してもらうのか、ということが求められる場合があります。
通信販売で言えば商品を購入してもらったり、保険だと契約してもらったり、インターネット上で高額塾に入ってもらったり、ということが行動に当たります。
物販の場合は商品が売れることが大切ですから商品を魅力的に見せるためにセールスコピーを考えますし、アフィリエイターであれば自分のホームページを経由して購入に繋がるようにレビューを書きます。
このように、人に行動してもらうことがビジネスの中では必要なわけですが、そのためには『ギブアンドテイク』がとても重要になってきます。
この『ギブアンドテイク』について知り合いの作文教室の先生がためになる話をしてくれました。
「この『ギブアンドテイク』には順番があるんですよ。
『ギブ』が先に来ているわけですから、まずは与えることが先になります。
先に与えるからこそ、後から『テイク』がついてくるのです。
わたしは自分の持っているものをすべて教えています。
それによって、わたしはいろんなものを受け取っているわけですが、
同じように他の人に『ギブ』をしてあげてください。
別にわたしに返さなくてもいいので、他の誰かに返してあげてください。」
というものでした。(正確ではないかもしれませんが、こんなニュアンスでした。)
ギブアンドテイクというのはもちろん英語ですが、日本人的な感覚と一致しているように感じます。
日本にも「義理と人情」というものがあるように、誰かが困っていたら助けてあげるという考えがあり、『お互い様』という風土があります。
年賀状のやり取りや、お歳暮・お中元などは挨拶の意味もありますが、お互いに分け与えあっているとみることもできます。
『ギブアンドテイク』は行動を促すための心理作用を活用
『ギブアンドテイク』のように、分け与えることであとから受け取ることにつながってきます。
これは人間の心理作用をうまく活用しており、心理学でいうところの「返報性の原理」にあたります。
先ほど、「義理と人情」の話をしましたが、恩を受けたとしたら恩返しするというのが義理にあたります。
ですので、先に分け与えてもらったら、それに報いようとするのが人間の心理ということです。
冒頭に述べたような商品を販売するためには通信販売で言えばサンプルの購入だったり、保険を契約してもらうためにはその人のニーズにあった見直しプランを無料で丁寧に考えたり、高額塾に入ってもらうためにはそれまでに有益な情報をたくさん提供したりと、先に与えることが重要になります。
通信販売でサンプルが無料で手に入るのも、資料請求を無料で行えるのも、メルマガに登録するだけで無料でレポートが手に入るのも、すべてその後の商品を販売するためにつながっている、ということです。
よくあることかもしれませんが、この部分を意識することが大切です。
ただし、大切なことは相手に応じた『ギブ』を行う必要がある、ということです。
相手が求めてもいないのに一方的に分け与えたとしても何も返ってこないでしょうし、逆効果になることもあるでしょう。
相手が感謝して恩返しがしたくなるようなものを『ギブ』できるのが望ましいので、相手の求めているものを考えていくことが重要になります。
インターネット上で不特定多数を相手にする場合には、自分のところに来てほしい人が悩んでいるであろう問題を解決できるような内容を『ギブ』すればいいことになります。
今後も「ギブアンドテイク」を心がけていきたいと思います。
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