2019年の正月は、ゾゾタウンの前澤社長がツイッター上で、現金1億円を100名の人に抽選でプレゼントするキャンペーンを行ったことで話題になりました。
前澤社長はそれ以前に、女優の剛力彩芽さんとの恋愛報道や月への旅行などでたびたびニュースで話題になっていましたが、今回もお茶の間を賑わせてくれました。
実際にキャンペーンを行ったときにはリツイート数やフォロワー数がすごく上昇しました。
それだけ反響があったということを表しているのでしょう。
フォロワー数の増加率はギネスブックに載るほどの勢いがあったということで、一般の人が100万円を手に入れたいという気持ちでフォローをしたということが分かります。
ということで、これだけの人の行動を促した、前澤社長の戦略について考えてみましょう。
ゾゾタウンの前澤社長が行った、人の行動を引き起こした戦略
人が行動するためのきっかけには2種類あります。(関連記事:人の行動を促す方法!ギブアンドテイクには順番がある)
一つは「快楽を求めるため」といことで、何かを手に入れるために人間は行動をします。
お金を手に入れて楽しいことをするために働くし、好きな人と素敵な時間を過ごすために様々な努力をするでしょう。
もう一つは「苦痛を避けるため」に人は行動をします。
普段は病院に行くことはありませんが、身体のどこかに不調が出たときには病院に行って苦しみの原因を取り除いてもらおうとするはずです。
今回の前澤社長のケースを人が行動するための2つの事柄に当てはめてみると、100万円をプレゼントしてもらうということは「快楽を求めて」行動したと考えることができます。
もしもキャンペーンの金額が1万円だったとしたら、インパクトが少なくて今回のような反応はなかったでしょう。
このように、人に行動させるためにはその人が本当に求めていること・メリットを感じられること・デメリットを失くしてくれることを打ち出す必要が出て来ます。
カフェでLINE@の登録が上手くいかなかったワケ
人に行動させるための方法ですが、上手くいかなかったケースを知ることでより理解を深めていただきたいと思います。
クライアントさんの事例ですが、カフェを経営している方でした。
ダイレクトレスポンスマーケティングを行うためにLINE@の登録を促していく話になりました。
LINE@を登録してもらうためのQRコードを用意して仕掛けをしましたが一向に登録がありませんでした。
そこで、どのような内容で登録を促しているのか確認したところ、「LINE@に登録すると次回来店時に使えるコーヒー半額券プレゼント」という企画で行っていました。
この内容から考えられる特典と言うのは、『コーヒー半額券』ということになります。
コーヒーが1杯400円だと考えると、200円分の価値があるということです。
しかし、わざわざ200円の価値を手に入れるためにLINEに登録するでしょうか。
しかも、その200円分の価値があるコーヒーチケットはすぐに使えるのではなく、「次回来店時」に使えるものという条件があります。
次も来店するかどうかも分からないのに、次回のコーヒー半額券をもらったとしてもメリットとしては少ないのではないでしょうか。
もし仮に、『LINE@に登録したらすぐに100万円プレゼントします』という内容だったらどうでしょうか?
必ず登録しますよね(笑)
現実的ではありませんが、人に行動させるということは、これくらいのインパクトであったりメリットを与えることが大切、ということなのです。
100万円プレゼントキャンペーンによる人に行動させる戦略への賛否について
今回の前澤社長のキャンペーンに話を戻します。
この話題は実際にニュースにも取り上げられるほどで、さまざまな人がいろいろな意見を述べていましたが、マーケティングとしては成功という見方が大勢を占めます。
「ゾゾタウンの前澤社長」というブランドが一気に広まったわけですから、今度何かを始めたら再びニュースで注目を集めることになるでしょう。
ただ、お金で人を操っているように見られているため、否定的な意見も聞かれます。
成金がお金にものを言わせて面白半分で企画をしていることが気に入らない人たちもいるでしょう。
確かに人情的にはお金で人を弄ぶのは良くないという意見もあっていいでしょうが、その後の前澤社長のコメントをみると、「誰も損していない。皆様のおかげで稼いだお金だから使って社会に還元する。」という内容のものがありました。
この部分に関しては共感する部分もありますので、一概に否定だけするのはどうかと思います。
今回は前澤社長の話はニュースとして見ているだけでなく、マーケティングとしてとても参考になる部分がありますので、しっかりと勉強するといいとも思います。
ビジネスを成功させるためにも人に行動させる技術を身につけて行きましょう。
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